『怪獣災害戦略ボードゲーム ゴジラ』紹介
小林俊雄
さて、「ゴジラ」である。正式には「KAIJU ON THE EARTH LEGENDS ゴジラ」、またの名を「怪獣災害戦略ボードゲーム ゴジラ」と言う。
「名前が長いですね」
「アークライトのやることですから」
ゲームデザイナーは川崎晋さん。川崎さんは数多くのゲームをデザインし、しかもそのどれもが以前の焼き直しではない、絶えず新しいアイディアが湧き出てくるという天才的アーティストだと思っていた。
ところが、それに加えて今回のデザインは、制作側から「こういうゲームを作って欲しい」という依頼があり、それに見事に応えた結果だと思います。本人からもそう聞いているんで。
つまり、アーティストであると同時にアルティザン(職人)なのですね。もう舌を巻くしかない。
話をゲーム自体に戻す。
何が嬉しいかと言って、このゲームが初ゴジ(専門用語で1954年公開のゴジラ第1作のこと。奥さん、覚えて帰ってくださいよー)に忠実に準拠してること。他の怪獣は出てきません(それはそれで「モスラ対ゴジラ」というバンダイの名作もあったが)。
メーサー光線砲やスーパーXなどの超兵器も皆無。
人間対ゴジラのゲームなんだけど、人間はなすすべもなく逃げ回るだけ、ゴジラはひたすら破壊しまくるだけ。潔いほど初ゴジそのままです。
ゴジラ公開の5日後に生まれ、ゴジラと共に生きてきた私がこのゲームの伝道師となるのにはなんのためらいもないよね、ないよ。
その2につづく